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【ブックレビュー】トッカン 特別国税徴収官〜税金滞納者vs徴収官と聞くと難しそうだけど、内容はサスペンスにコメディ要素。

こんにちは、ささのりです。

 

トッカンのシリーズ4作品を読みました。

 

国税庁の特別国税徴収官が税金滞納者からいかに徴収うんぬん…というと難しく聞こえますが、毎回難解な脱税の手口におかしく事件を解決する主人公徴収官コンビが痛快。

 

サスペンスとコメディが好きな人におすすめです。

 

【ブックレビュー】トッカン 特別国税徴収官 高殿円作

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税金に関する話で難しそうと思いきやサスペンスドラマを見ているような気分で、ドキドキとおかしさであっという間に4冊を読み終えました。

 

概要

税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者——徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。 納税を拒む資産家マダムの外車やシャネルのセーター、果ては高級ペットまでS(差し押さえ)したり、貧しい工場に取り立てに行ってすげなく追い返されたり、カフェの二重帳簿を暴くために潜入捜査をしたり、銀座の高級クラブのママと闘ったり。 税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者……鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく。
仕事人たちに明日への希望の火を灯す、今一番熱い税務署エンターテインメント第1弾!

引用トッカン 特別国税徴収官 (ハヤカワ文庫JA)

 

感想

キャラもストーリーもおもしろい。事件もわかりやすく描かれています。

 

税務署と聞くと思いつくのは確定申告。
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実はそれだけではなくて、個人の申告が終わると法人税、夏の閑散期が過ぎると秋は税に関するキャンペーン。

 

その間も相談窓口と徴収の催促や差押えで個人の成績を上げる。

 

1件の滞納を調べ上げるだけでもひと苦労。そしていくつもの現場に行って実際に目で見て何度も催促して…。徴収官一人あたり50件も抱えていると聞くと激務なのがわかります。

 

徴収官は警察より権限がある、差し押さえの現場でも身体検査はできない(ポケットや服の中にしまわれると手出しできないということ)など知れるのは興味深い。

 

小説の舞台は京橋税務署。銀座に登記している地方の法人も対象。

 

だいたいはタレコミによって闇営業やネットビジネスなどが発覚すること。底上げしている洗面台に現金をかくしていたりと差押え現場での家の改築は怪しいこと。

 

そんなことまで知れると自分までもが徴収官になった気分です。

 

おわりに

こちらのトッカンは井上真央さん主演で実写化。図太く知的な主人公にとっても雰囲気が合ってます。

小説はおもしろいけど、現実でトッカンの世話にならないように気をつけます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。